注目キーワード

【実体験】フリーランスの売り込みは9割がムダ!?残り1割の成功ルールは?

カルチャー誌の編集長に会うやいなやため息をつかれたことがあります。

みじめん
売り込みの時ね。名刺交換の時にね。

ショックでしたよ。

個人的な経験でいえば、フリーランスでの売り込みは9割ムダ!「仕事ない人」「ガツガツした人」という印象を与えがちだし、首尾よく仕事がもらえたとしてもベタ記事ばかりです。

みじめん
けれど、残りの1割は……。

今回は失敗談と数打ちゃ当たるの中で培った売り込みの(数少ない)成功法則のようなものを少々。

求人募集してないメディアに売り込みをするということ

当方、フリーライターです。

独立したばかりの頃と、「やばい!仕事減ってきたんじゃ」と感じた7年目の頃、自分は営業活動をしていました。

この場合の営業とは、求人募集がないメディアに『ライターですが、お手伝いできることはありませんか?』と突然、電話やメールをすること。

みじめん
お呼びでないやつ

まったくです。

しかしながら、当時はクラウドソーシングなんてありませんでしたし、自分が書きたい雑誌やWebは表立ってライターの募集なんてしていなかった。

仕事の幅を広げようとするなら、直接メールするなり、電話するなりして会ってもらう方法を避けて通れない気がした。

本当はイヤでイヤでたまらなかったのです。

見ず知らずの人に電話をするとか、それでもって自分を売り込むとか、今もって大嫌いです。

実際、「営業はしたことがない!」ってフリーランスも一定数存在します。私だって、そのような涼しい顔をしていられたのなら、ああ、どんなにか。

名刺交換でため息つきやがった編集部から仕事がきました

みじめん
そもそも会ってもらえるの?

経験者(それがたとい半年でも)であれば、会ってもらえる確率は高いですよ。

ちなみに未経験者は以下の記事からどうぞ↓

関連記事

このご時世でライターになりたいと思うような人たちにお送りする「ライターの入り口を探す」第二弾。 前回は就職の話が中心でしたが、「そもそも会社勤めしたくないからライターになりたいんだけど」みたいな不届き者もいることでしょう。 […]

私はいつも「〇〇さん(メディア名)では現在、ライターを募集していますか?」と聞いていたのですが、編集部というもの、外注ライターを必要していないケースの方が少ない。

それはカメラマンやデザイナーも同様ですね。

カネはなくとも仕事だけはたんまりあるのが編集部なわけで、断られるとしたら電話取った人が忙しいか面倒かって場合が圧倒的です。

 

ちなみに、電話かメールかというと、アポにつながりやすいのは当然電話です。メールの場合は「まさに今の今、欲している!」くらいのレベルじゃないとスルーされるかもしれんね。

みじめん
電話、かけたくないなぁ

同感ではあります。

なお、自分はかつてやりましたが、「誰にかけたらいいからわからない!」からといって会ったこともない編集長を指名してはなりません。

特に大手雑誌の場合、編集長の主な業務は全体的な総括です。個々の記事を担当するとしたら、ほぼビッグネームに限ります。

一方、あなたの担当になるのは肩書のない編集者です。彼らの方がこちらに寄り添ってくれる確率は高いですから、ここは考えずに電話に出た人に対応してもらうことにしましょう。

みじめん
冒頭にあったけど、ため息ついたのも編集長。

断っておきますが、「編集長=冷酷」と言いたいわけじゃないですからね。

ため息つかれたエピソードでいえば、この時の面談相手は当初、編集者でした。その編集者が「せっかくだから編集長を紹介しますよ」と言ってくれた。

が、一方の編集長は。

めんどうくさそうに顔を上げ、のろのろと机から立ち上がり、「ふううぅぅ」とあからさまなため息をつきつつ、名刺入れを取り出した……。

営業をやっていてもっと失礼な態度を取られた人はいることでしょう。いきなり怒鳴られるとか名刺破られるとかね。

しかし、当時の私は営業経験も少ないただのクリエイターかぶれです。

どう反応したものかわからなくて、ため息つかれたことにも気づかないフリをした。

干からびた笑顔を貼り付けて名刺を渡してね。ハキハキと元気よくね。

で、家帰って一人でムカムカしてました。

みじめん
仕事ももらえなかったと。

ところがです。

後日、別の編集者から電話が掛かってきて短い映画のコラムを頼まれました。

きっと編集長の態度を申し訳なく思ったのでしょう。ため息もつかれてみるものです。

売り込みの打率は1~3割。しかし、2度目はない

みじめん
となると、売り込みも悪くない気がするけど。

自分の場合は電話をして会ってもらえる確率は8割以上でした。で、面談が仕事につながる確率は駆け出しの頃で1〜2割、中堅の時期なら3割程度ってところだったか。

しかも、会うやいなやため息をつくようなバカ者はめったにいません。となると、やらない意味はないようにすら思える。

だけどね。

どこからか飛び込んできた一見さんに振る仕事なんてほぼベタ記事なんですよ。

雑誌でいえば、3分の1ページくらいの記事とか。文字数にすると500ワードくらいの情報記事とか。「せっかく来てくれたんだから何かお願いしよう!」といった同情票のような原稿依頼ばっかりなのです。

原稿料ですか?

それはもう1万、2万もらえるかどうか。クラウドワーカーはここで文字単価を計算しないように。慣れない営業にものすごいエネルギー使ってますから、費用対効果はかなり低いです。

もちろん、ホントの駆け出しの頃はそれすらありがたかったわけですが……。

みじめん
次につながっていかない。

そうなのです。一回こっきり、みそっかす。

「アンタの実力不足でしょ!」と言われればその通りだったのですが、20年のキャリアがある今だって500ワード程度の情報記事で差別化できる気はしない。

もちろん、その後も企画を出したりして、編集者とのつながりを途切らせないようにしたけれど、結局ほどなく途切れました。

結局は人脈?「売り込み」VS「紹介」の差がすごかった話

 

みじめん

でも、そんな状態からどうやって仕事が来るようになったのさ。

これ、以前にも書きましたけどモノ言うのは人脈です。

関連記事

福山雅治は「採用確実!」だったはずの知人の会社に落ち、突如無職となりました。 魚の目 いったい、何の話をしているやら。 20年くらい前のテレビドラマの話ですよ。遠い記憶を掘り起こすと、今でいう「リファラル採用」に近いも[…]

売り込みが1とすると誰かの紹介は10くらいのパワーがあります。元も子もないけれど、ここで読むのをやめないで!

以下に「売り込み1」「紹介10」の具体的な例を挙げます。

有名編集長に売り込みするも……

駆け出しの頃、ものすごく書きたい映画雑誌がありました。

仮に雑誌Aとします。

どうしても書きたくて、郵送で過去の自分の記事を編集長あてに送った気がする。当然返事はなし。

それでもあきらめきれずに1週間後に電話した。番号がわからなかったから代表電話にかけて編集部につないでくれるようにお願いした。

そうして、つながった途端、編集長を指名した。よくやったな、若い頃の私!と思う反面、胃が痛くなりそうです。暗黙のルールを知らないって最強です。

どうだったかって?

けんもほろろでした。「ライターは募集していないんです」とお断りされました。ため息疲れなかっただけマシです。

一見さんはお断りも、紹介ならいきなり連載開始!

みじめん
これには後日談がある

その半年後くらいのことだったか、先輩ライターから連絡がありました。「映画雑誌の編集者がライターを探してるみたいなんだけど、興味ある?」

興味あるも何も。

その雑誌こそが私が売り込みに失敗したAでした。

これ幸いとばかりに連絡を取り、会うことになった。

で、行ってみたらば、担当編集者の隣に私を断った編集長。気さくでとてもいい人でしたよ。

彼の方はこっちがあの時のガツガツライターだと気づいていない。私も何も言いませんでした。いや、生涯黙っていようと思いました。

 

で、この時、その雑誌は映画製作についての連載ができるライターを探していました。

かくいう自分は映画ライターに移行中の時期で、その時点で映画関連の大した実績はない。

内心ヒヤヒヤしましたが、ポートフォリオもほとんど見られなかった気がする。「監督は誰が好きか」とか「最近観たアレはどうだった」とか雑談の方が多かった。

最後に編集長と担当の女性編集者が「いいんじゃない」と顔を見合わせ、担当ライターに決定!

みじめん
一見さんにいきなり連載を任せるって!

ケースとしてはかなりレアでしょう。

ただ、一見さんとはいえ、この時は「知人の知人の紹介」です。もともとライターを探していたとあって、編集者の方が前のめりだった気がします。

以前、あるオシャレメディアの編集者が「売り込みはスルーしてるね。ガツガツ来られると怖い。紹介者がいないとムリ!!」みたいなことをのたまっていました。

売り込み経験者からいえば「!!」と思った記憶がありますが、つまりはそういうことだったのだと。

紹介であれば、「知人の知人」というまどろこしさも不利にはならないという事例ともいえる。

紹介はして欲しいけど、売り込まれると途端に欲しくなくなるのと似たシリーズともいえる。

「仕事紹介して!」は禁句。言うなら「売り込み活動中」で

みじめん
だけど、そう都合よく紹介者は現れないよね。

現れませんね。

当初の失敗ですが、フリーランスになろうと思った時、同業者に「仕事あったら紹介して!」みたいなことを言っていたんですね。

これ、相手によっては途端に気持ちが萎えるフレーズです。「ガツガツしてて食われそうでヤダ」などと感じる人もいる。

仕事を紹介してもらえるどころか、知人との関係にもすきま風が吹き始めます。ここは注意した方がよろしいです。

みじめん
じゃあ、紹介されるのはどんな時?

当然、持ちつ持たれつという関係性が望ましいわけですが、駆け出しの頃は相手にギブできるような仕事なんてない。

なので、「仕事あったら紹介して!」ではなく「今、売り込み活動中なんだよね」と言うに留めるようになりました。

仕事募集中であることを伝えつつ、相手にプレッシャーをかけることもない。その少し後に映画雑誌の仕事を紹介してもらえたわけで、一定の効果はあったかと。

1本の営業メールで月20万の仕事をゲット

みじめん
でも、そのまま永遠に仕事が来ない可能性もあるじゃない。

確かに。

前述したように、この記事でいう「売り込み」とは「求人募集のないところへ営業に行く」「見ず知らずの相手めがけて営業に行く」ことを指しています。

下手に疲弊したくない人はクラウドソーシングなり、求人募集から仕事を探した方がいいってことです。

とはいえど。

ほぼほぼ疲れっぱなしだけれども、たまに場外ホームランもあるのが売り込みです。実をいえば、当座の自分の生活を支えるだけでなくその後も長い付き合いになったメディアが1つだけありました。

もとは、よくは知らない映画サイトでね。

みじめん
よく知らないのに売り込んだの?

そういうことです。

映画、映画と続きますが、駆け出しの頃、私は映画ライターを目指していました(※現在は専業ではありません)。そのメディアは「ちゃんと読んでないけど、映画サイトだな。そこそこ大きそうだな」と思った。だから、営業メールを送ってみた。

で、まったく期待していなかったのにすぐに返事が来たんですよ。翌日会って、担当者と(いうか代表兼)1時間ほど好きな映画の話をした。

この方もまたポートフォリオなんてパラパラっと見た程度。で、月に20万ほどの稼ぎにはなるくらいの頻度で取材を手伝うことになりました。試写会に行ってコラムを書く。映画祭や舞台挨拶をレポートする。監督や俳優にインタビューする。バイトといえばバイトですし、フリーランスといえばフリーランス。

もはや違いはわかりませんが、その当時、映画漬けは望むところで一気に業界通になりました。

私のフリーランス1年目はそのメディアがあったからこそ成り立ったようなものです。

そこから徐々に他の雑誌やウェブの仕事も増えていった。

目下、営業活動真っ最中のあなたならきっとこう思うことでしょう。

みじめん
運のいいやつめ!

その通り。

私がべつだん優秀だったわけではない。タイミング以外の話ではありません。

その映画サイトは私が売り込みメールを送った時、まさに拡大期に入ったところで、かつ、まともなライターが皆無だった。

エンジニアがついでに記事を書いているという状態で、プロの執筆者は0人だったのです。

当時の私は映画関連ではまったくない業界紙をやめ、独立したばかりでした。カルチャー誌の執筆といえばため息つかれた編集部の他に若干程度しかない。

それでも彼らの目にはプロとして映った。これがラッキーといわずして、なんというのか。

売り込みで運をつかむ3つのルール!?

しかし、運で終えてはこの記事を書いた意味が薄れてしまいます。

個人的見解ですが、3つほど大事だと思うことを明記しましょうか。

ルール1:クリエイティブ?いやいや常識の方が大事です

私が運をつかめたルールその1。

手前味噌ながら普通の人間だったから。

みじめん
なんじゃ、その手前味噌は。

要は、普通に常識的だったことです。

メールの返事はその日のうちに出しますし、待ち合わせに遅刻したりもしない。頼んだコーヒーの飲み方がとても汚いなんてことも多分ない。

頭脳は人並み、コミュニケーション力はめちゃくちゃ高いわけではないけれど、一目見て嫌悪感を催すタイプではないはず。多分。

みじめん
ため息つかれたことはあるけどね。

ともあれ、駆け出しの頃はクリエイティブみたいな言葉に惑わされがちです。

「他の誰にも書けない記事を!」みたいにギラギラしたくもなりますが、実は職業ライターなんて才気走っている必要はない。

自分が仕事頼む側に立っても「普通であること」の方が大事な気がします。要は仕事しやすい相手かどうか。「ライターを一刻も早く探したい!」って時には「普通に常識的な人ならいいんじゃね?」とも思います。

ルール2:熱意溢れる人<温度低めの人

で、2つめ。

これは意見が分かれる気もしますが、個人的には「熱意溢れる相手」よりも「温度低めの相手」の方に反応しやすい業界だと思っています。

温度低いといってもやる気がないって意味じゃないですよ。要はメディアって追いかけるのが好きなタイプなんです。

フリーランスの売り込みの際に「企画書を持っていって熱意を見せる」という手法がありますが、個人的には成功した試しがありません。

みじめん
つまんない企画だったんじゃないの

それもまたしかり。

「これぞ!」と思う企画なら持って行った方がいいです。でも、自分でも「フツーだな」と思うような企画を「熱意を見せたい」ためだけに持参するのは両者にとって時間のムダです。

あとはね。

面談の時は「まったく期待しない方がうまくいく確率は高い」気もする。

期待しちゃうと知らずにガツガツ感が出て、編集者はそのかすかなオーラをかぎ取ってしまう。「ガツガツ感=安売り=仕事のない人」と捉える人も多いゆえ「この話が流れても別にダメージないですよ」くらいの顔は通常運転としたい。演技だとしてもね。

ルール3:とはいっても、動いている人にチャンスは巡る

しかしながら、相反するポイントの3つめ。

なんだかんだ自分は「お天道様は見ているぞ!」的な人間でもある。

結局のところ、運が巡ってきたのは「ガツガツした」ことに対する思し召しのような気もしている……。

みじめん
「ガツガツするな」と言ったばかりのくせに!

論理破綻は重々承知。

売り込むな!ガツガツするな!と言いたい一方で、「数うちゃ当たる」もやはり真実。

営業したって9割がたは相手のタイミングとは合わない。しかし、なかには「ナイスタイミング!あんたは神か!」と思ってもらえる場合もたまにある。そうした神的タイミングはこちらが働きかけないと巡ってくるものではありません。

ルール3はルール1や2とバランスを取りつ使いたいところですが、このカードだけでも本当のところ、運は開けるじゃないかと推測します。

たといハチャメチャな動きであろうと動いている人の方がやはりチャンスは巡ってきます。それはすべてにおいて言えることのような。

みじめん
周りにイヤがられるほどのガツガツでも?

うむ。

思い出すのは知人の宣伝マン。

宣伝マンはガツガツしないとやっていられない仕事ですが、その人は常軌を逸していた。あまりに売り込みがすご過ぎてノイローゼ気味になる人もいた。その人の話になると周囲は「ちょっとね……」と顔をしかめるという。

敵も多かったのですが、嫌われるほどにガツガツできるパワーは稀少でしょう。やがて、起業し、今ではそれなりに大きな宣伝会社になっている。「ちょっとね……」という反応をした私たちよりずっと成功したというわけです。

要は、世の中は私やあなたのようにガツガツを嫌う人ばかりでない。「この人、すごい」と引き上げてくれる人もいるわけです。それプラス「数うちゃ当たる」の有効性も働いてくる。

みじめん
それプラスお天道様の思し召し……( 一一)

長々と書きましたが、もし、あなたが営業活動がうまくいかないフリーランスだったとしても、続けていれば必ずいつかは動きます。

その「いつか」が長期に及ぶ場合もありますから苦手な人はムリをする必要はない。9割は徒労に終わりますからね。ただ、最後の1割がそれまでの9割を軽く凌駕する可能性もあることは覚えておくとよいかもしれません。

体験に基づいたフリーライターの記事はこんなのもあります↓

関連記事

1999年にフリーランスのライターとなり、20年強。 いったい、自分はいくつになったんですか? 考えるのもイヤなわけですが、同時に私は歴史の生き証人でもある。   みじめん ライターのギャ[…]

スポンサーリンク
最新情報をチェックしよう!